火災保険の申請とは?|3ステップで誰でもできるシンプルな申請手順

「専門的な知識がないとできないのでは?」

「申請手順がとにかく複雑そう・・・」

申請したことのない人は、火災保険の申請が複雑でややこしいというイメージがあるようです。確かに、火災保険の申請内容や損害箇所によっては素人では判断が難しい場合もあります。

しかし、多くの場合、火災保険の申請は難しいものではなく、至ってシンプルです。本記事では、誰でも簡単に給付金を請求できる申請手順3ステップをご紹介します。

この記事を読めば、簡単に申請できると感じるはず。これまでに申請手順が分からず、諦めた方も、これから申請を迷っている方も、このシンプル3ステップを試してみましょう!

目次

火災保険の申請とは

建物や家財が偶発的な事故によって受けた損害を補填するために保険会社から補償されるお金を保険金といい、火災保険の申請とは、保険会社から保険金を受け取るために行うための行為です。

保険会社にどういった災害によって、何がどのくらい損害を受けたのかを報告し、保険会社が調査を行います。調査の結果、申請内容が適正であることが認められれば、無事保険金を受け取ることができます。

火災保険で申請が認められるのはどんな時?

火災保険に加入している契約者は、契約期間内である限り給付金を申請する権利があります。ただし、その申請が通り、保険金が下りるかは別の話です。

ここでは、火災保険の申請が保険会社に認められる条件についてまとめています。

補償範囲内の損害であること

まず確かめておきたいのは火災保険を契約する際に定めた補償範囲内であるかという点です。

火災保険には、火災だけでなく、水災、風災、雪災、水濡れ、落雷などの自然災害から盗難、破損・汚損といった人災まで幅広い補償内容があります。

例えば、台風による風災被害で屋根の一部が飛んだなど損害を受けた場合、「風災」が補償範囲であることが火災保険の申請を行うための条件となります。

補償対象であること

火災保険の補償対象には「建物」と「家財」の2つがあります。

屋根や壁などが損害を受けた対象であれば「建物」を補償対象として契約していることが条件となります。一方で、家具や電化製品などが損害を受けたのであれば、家財を火災保険の補償対象に含んでいるかを確認しておきましょう。

建物と家財の対象となる具体例は以下の通り

補償対象
建物 建物、門、塀、畳、ふすま、建物に直接備え付けた冷暖房設備等
家財家具、衣類、アクセサリー、小物、家電製品、食器、本、125cc以下のバイクや自転車(車庫または建物内に収納されている場合)

建物では、建物自体と建物に付属する設備全般を補償し、家財では家具類や寝具、家電全般、衣類など、日常生活を送る上で必要なものを補償します。

故意または重大な過失による事故ではないこと

万が一、契約者当人が故意または重大な過失によって起こった事故で保険申請を行なっても、保険が認められることはありません。

これは保険法にも定められている内容であり、故意または重大な過失があるとみなされた場合、保険会社はその責任を負う必要がないことが記されています。

保険者の免責)

第十七条 保険者は、保険契約者又は被保険者の故意又は重大な過失によって生じた損害をてん補する責任を負わない。戦争その他の変乱によって生じた損害についても、同様とする。

 責任保険契約(損害保険契約のうち、被保険者が損害賠償の責任を負うことによって生ずることのある損害をてん補するものをいう。以下同じ。)に関する前項の規定の適用については、同項中「故意又は重大な過失」とあるのは、「故意」とする。

保険法

経年劣化ではないこと

火災保険は、予測不可能かつ偶発的な事故によって発生した損害に対して補償する保険ですので、時間の経過で徐々に劣化したいわゆる「経年劣化」が原因の損害は保険を使うことはできません。

日本損害保険協会は、火災保険で保険金を支払わない旨を以下のように記載しています。

火災保険では、主として次のような事由によって生じた損害に対しては、保険金が支払われません。

1.契約者、被保険者などの故意、重大な過失、法令違反

2.戦争、内乱、暴動などの異常な事態

3.地震・噴火またはこれらによる津波(注4)

4.家財が屋外にある間に生じた盗難

5.保険の対象の自然の消耗、劣化、性質による変色、さび、かび、腐敗、ひび割れ等によって生じた損害

6.核燃料物質等による事故、放射能汚染によって生じた損害 など

日本損害保険協会

火災保険の申請は自分でできる?

火災保険はもちろん、契約者本人が自分で申請売ることができます。

「損害内容で火災保険が使えるか分からない」「申請するのに何を準備すればいいか分からない」とお悩みの方も、各損害保険会社のコールセンターに電話することで、サポートを受けながら火災保険の申請を行うことができます。

一般的に火災保険の事故受付窓口は24時間365日電話対応可能です。証券やホームページに電話番号が記載されていますので迷っている方も、まずは事故の内容を相談してみることをおすすめします。

火災保険申請は3年以内に!

ただし、火災保険の申請には期限があります。

火災保険の申請期限に関しては、保険法によって事故発生から3年以内に申請しなければ請求する権利が無効になることが定められていますので注意しましょう。

第五章 雑則

(消滅時効)

第九十五条 保険給付を請求する権利、保険料の返還を請求する権利及び第六十三条又は第九十二条に規定する保険料積立金の払戻しを請求する権利は、これらを行使することができる時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。

保険法

誰でも簡単!火災保険の申請手順3ステップ

火災保険の申請方法をシンプルにまとめると、することはたったの3つ!

これからご紹介する3つのステップを踏んで簡単に火災保険の申請を行いましょう。

ステップ①:損害保険会社へ連絡して受付をする

災害・事故による損害に気付いたら、加入中の損害保険会社もしくは代理店へ連絡をしましょう。

火災保険事故受付専用窓口のオペレーターに繋がります。ここでは火災保険の申請を続けることが可能かどうかチェックするために、いくつかの質問がなされます。

以下に主に聞かれる内容をまとめていますので、答えられるように準備しておくと良いでしょう。

事故時受付時に聞かれること

  • 契約者の名前、生年月日、電話番号等
  • 契約者本人であるか
  • 加入中の証券番号
  • 災害事故が発生した日時と原因
  • 損害の程度

損害の状況に応じてその後に必要な手続きに関して案内してくれます。

この段階で原因や損害の程度が分からなくても給付金の申請は可能です。その場合は、保険会社が派遣する損害鑑定人がやってきて損害の原因や程度を判定してくれます。

ステップ②:修理業者へ連絡して見積りを取る

多くの場合、火災保険の損害金額を正確に知るためには、修理見積書が必要になります。

修理見積書には、損害の程度が分かるよう修理費用総額はもちろんのこと、修理内容、資材費用、人件費、日数等を細かく記載していることが理想です。

こちらは自分で準備することができない書類ですので、修理業者やリフォーム業者へ連絡し、保険会社に提出する修理見積書を作成してもらいましょう。

損害箇所・内容によっては、修理見積書が省略される場合もあります。修理見積書は保険会社から求められた場合のみで大丈夫です。

ステップ③:必要書類を揃えて保険会社に申請する

損害保険会社へ受付後、保険金請求書と事故状況説明書、その他、申請に必要な書類が郵送されてきます。

火災保険申請に必要な書類

  • 保険金請求書
  • 事故状況報告書
  • 修理見積書

保険会社の指定する必要書類をすべて準備できたら、返信用封筒に入れて保険会社に返送しましょう。これで、火災保険の申請は完了です!

申請完了後、書類に不備がなければ1〜2週間ほどで指定した口座に給付金が振り込まれます。

この他にも、被災したことを証明する「罹災証明書」や「印鑑証明」、「被災内容の分かる写真」等を求められることがありますので、何が必要かを申請前に確認しておきましょう。

申請が不安な場合は申請サポート業者への依頼がおすすめ

これまでお伝えしたように、火災保険の給付金を申請すること自体は決して難しいものではありません。

しかし、中には素人では損害原因の判断が難しく、専門的な知識が必要なケースもあります。そんな時におすすめなのが申請サポート業者への依頼です。

申請サポート業者に依頼するメリットをご紹介します。

申請自体は契約者本人が行うので安心

火弁護士資格を有していない者が申請を代行する行為は「契約違反」になり、契約が無効になってしまう可能性があります。

申請サポート業者は、文字通り「申請のサポート」つまり申請がスムーズに行えるようにプロがお手伝いはしますが、申請はあくまでも契約者本人が行うものです。

保険の専門知識を持ったプロがサポートするで審査の確率アップする

素人が行う場合、損害原因が明確にわからないことがあります。もちろん申請の時点で原因が分からない場合でも、火災保険の受付は可能です。

しかし、明確な原因や損害程度が分からないのであれば保険会社は「経年劣化が原因ではないか?」という疑いが生まれてしまいます。経年劣化と判断されると残念ながら保険金は一円ももらうことができません。

申請代行サポートを使えば、保険申請のプロが明確な原因や事故の状況を保険会社へ伝えるお手伝いをしてくれるため、保険金をもらえる確率は格段に上がります。損害の原因があいまいな場合や状況を伝える自信がない方にもおすすめの方法です。

まとめ

火災保険の申請は決して難しいものではありません。保険会社に連絡することで申請に必要なサポートを受けることができます。3年以内の損害で保険請求をしていなかった方は、ぜひ今回ご紹介したシンプル3ステップを活用してみてください。

ただし、複雑な内容の場合は保険審査も複雑なものとなりますので、保険請求のプロによる申請のサポートを受けることも検討しましょう。

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