「火災保険は自分で申請できるの?」「火災保険の申請は面倒な手間がたくさんかかるイメージがある」と不安に感じている人も多いでしょう。しかし、保険会社に問い合わせすればとてもわかりやすく、簡単に申請できることが多いです。
そこで今回は、火災保険の申請をする際のポイントや注意点をご紹介していきます。
火災保険を自分で申請する方法
火災保険は自分でも申請することができます。申請する際は順序に則って行う必要があるので、それぞれの手順を詳しく説明していきます。ポイントや注意点なども併せて説明していくので、ぜひ参考にしてみてください。
1.申請サポート業者に連絡する
自分や家族の安全が確保できている場合は、まず被害状況の確認をしてみましょう。
余裕があるのであれば、被害にあった箇所の写真を最初のうちに撮っておくと良いでしょう。
片付けたり、修理したりした後だと、直後の被害状況がわからず申請がスムーズに進まなくなる可能性もあります。
必要となる写真は以下の通りです。
- 建物名や表札が分かる写真1枚
- 建物全体の写真をそれぞれの角度で撮ったもの
- 被害箇所の詳細が分かるもの3枚程度
- もし、家財が被害にあった場合は以下の写真が必要になります。
- 被害にあった家財全体を写した写真を3枚程度
- 被害を受けた部分の詳細が分かる写真を3枚程度
詳細な状況を伝えるためにも、片付ける前に写真を撮っておいた方がいいです。
ただ、二次災害や被害を受けた箇所が破損するなどの危険性がある場合は、無理に写真を撮らなくても大丈夫です。簡単に片付けてから写真を撮っても構いません。
写真はスマートフォンのカメラでも充分です。簡単にでいいのでそれぞれの角度から被害状況が分かる写真を撮っておきましょう。
2.現地調査
被害状況を確認し、写真を撮ったら次のステップに移ります。「自分で申請するのは不安」と悩んでいる人は、申請サポート業者に依頼してみましょう。申請サポート業者に依頼すれば手数料はかかりますが、スムーズに進められるように手助けしてくれます。
被害にあった場所の写真も撮ってくれる場合があるので、心強い味方になってくれるでしょう。
3.火災保険会社に連絡する
申請サポート業者に連絡したら、サポート業者側が現地調査を行います。どれだけの被害が出ているのか、外壁の傷の大きさなど、専門の知識を持った人しかわからない被害も多くあるかもしれません。
自分では見つけられなかった被害もしっかり指摘してくれるので、被害漏れは少ないでしょう。
ちなみに、サポート業者に依頼する際は得意分野に合わせたところを選ぶことがポイントです。例えば、外壁が凹んでいるなら外壁に関する実績が多いところ、屋根が壊れた際は屋根調査の実績が豊富なところを選ぶと安心です。
4.必要書類を用意する
保険会社の連絡先は契約書などに記載されているので、その電話番号に電話をかけてください。
火災保険会社には以下の内容を伝えます。
- 契約者の名前
- 被害にあった日時と場所
- 被害の状況と原因
被害の状況を詳しく伝えることができれば、スムーズに連絡を進められるでしょう。ちなみに、サポート業者に依頼しておけば言われた内容をそのまま保険会社に伝えるだけで良いので、自分の手間を省けます。
火災保険会社に連絡すると申請に必要な書類が送付されます。
5. 必要書類を用意する
次に申請に必要な書類を準備しましょう。詳しくは以下のステップで必要となる書類を説明していきます。
6,現地調査
次に火災保険会社による現地調査が始まります。
場合によっては損害鑑定人を派遣させて現地調査を行う場合があります。
実際にどれだけの被害なのか、見積もり書の金額に問題がないかなど、現地で確認していくのです。
7,保険金の入金
火災保険会社による現地調査が終われば、いよいよ保険金の入金です。提出した書類と現地調査の結果をもとに、いくらの保険金が支払われるかが決まります。
保険金は自分が指定した銀行口座に振り込まれます。
ちなみに、サポート業者に依頼した際は手数料を支払う必要があるので注意してください。業者によってどれだけの手数料がかかるかは異なるので、事前に確認しておくことが大切です。
火災保険を自分で申請する際に必要な書類
火災保険の申請を行う際は、用意しなければいけない書類があります。書類に不備があると申請が通らない可能性があるので、しっかり確認しておきましょう。
それぞれどのような書類なのか詳しく説明していくので、事前に用意しておくことが大切です。
また、保険会社から送付される書類もあるのですが、自分で取り寄せる必要がある書類もあるので、忘れずチェックしておきましょう。
1.保険金請求書
1つ目は保険金請求書です。
保険金を申請するための必要な書類なのですが、こちらは火災保険会社が発行してくれます。
現在契約している保険会社に連絡をして、取り寄せましょう。
2.事故状況説明書
事故状況説明書は保険を契約している人が記入しなければいけない書類です。いつ被災したのか、どんな被害にあったのかなどを細かく記入する必要があります。
3.被害箇所写真
被害箇所の写真は事故状況説明書と一緒に送る必要があります。上記でもお伝えしましたが、写真は1枚ではなく様々な角度から撮影したものをまとめて送ると、被害状況を伝えやすいです。
基本的に被害箇所写真は見積もりを作成する修理業者や申請サポート会社が用意してくれることがほとんどです。
サポート会社が撮影してくれた写真をまとめて送れば、面倒な手間はかからないでしょう。
4.修繕見積書
修繕見積書は修繕するのに必要な費用を保険会社に伝えるための書類です。修理業者や工務店に見積もりをお願いした際に出された書類を提出します。
5.損害明細書
損害明細書は火災保険の専門家が作った事故状況が詳しく記載されている書類です。見積もりを作成する修理業者や工務店が作成してくれるので、そちらをまとめて発送します。
6.建物登記簿本
建物登記簿本は被災した建物の所有者と火災保険を契約している人が同一人物であるかどうかを確かめるために必要なものです。
場合によっては印鑑証明書が必要になるかもしれません。
もし、契約者ではない人が申請する際は保険会社が指定している委任状も必要になるので、忘れないように注意しましょう。
7.火災保険申請代行・サポート業者の契約書
サポート業者に依頼する際は、契約書も必要です。悪徳業者の場合は契約書の規定がうやむやになっていたり、法外な違約金が明記されている場合があります。
悪徳業者に騙されないためにも、申請する際はサポート業者の契約書も用意しておきましょう。
火災保険を申請する際の注意点
火災保険を申請する際は3つの注意点があります。それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。
被災から3年が経過すると申請できない
火災保険の申請は被災してから3年以上が経過すると、申請できなくなります。
3年を超えると保険金が支払われなくなるので、被災して落ち着いたらすぐに申請することが大切です。
また、3年以内であれば過去被災したものでも保険金の対象となるのでまとめて申請してみると良いでしょう。
火災保険は何度使っても保険料は上がらないので、申請しなければ損です。一度ではなく何度も使えるので、被災した際は遠慮なく申請すると良いでしょう。
適用条件にあっているかを確かめる
火災保険はすべての被害に対応しているわけではありません。場合によっては保証対象外となるものもあるので、注意が必要です。
火災保険の対象となるものは以下の通りです。
- 火災
- 落雷
- 爆発
- 風災
- 雪災
- 水災
- 水漏れ
- 予測できない突発的な事故による破損
保険の対象外になるケースは以下の通りです。
- 経年劣化による破損
- 保証対象外となる災害
- 故意や重大な過失があるケース
経年劣化の場合は、保険の対象外となります。火災保険は日常生活上や災害などの事故を原因とする損害に対して保証してもらえるものです。経年劣化の場合は災害ではないので、保険金が降りてこないのです。
また、保険金目当てに自分で火をつけたような故意に起きた損害や重大な過失がある場合も保険対象外となります。
火災保険の保険金が下りない場合は
火災保険の申請を行っても、保険金がなかなか入ってこないことがあります。その場合は「不服審査お申し出制度」を利用しましょう。
不服審査お申し出制度は保険金の支払いに関して不満に思ったことがある際に、再審査を受けられる制度です。
第三者視点から審査結果が適切に行われているかどうかが再審査されるので、安心してまかせられますよ。
まとめ
火災保険はステップさえわかっておけば、自分でも簡単に申請ができます。申請する際は必要となる書類がたくさんあるので、チェックリストなどを作っておくと良いでしょう。
火災保険は3年以内の損害であればまとめて申請が出せます。何度利用しても保険料が上がることはないので安心ですね。
もし、自分だけで申請を行うのが不安な場合は申請サポート業者に依頼すると良いでしょう。一つ一つの工程を丁寧に説明してくれるので安心度も高いですよ。